絵で見る脳と神経の病気 代表的な病気をわかりやすくご説明します

顔面けいれん・三叉神経痛

顔面けいれん

手術

耳の後ろから顕微鏡を用いて、原因となっている血管を神経から移動させる手術です。熟達した脳神経外科医が行えばほとんど合併症がなく、また原因を直接取り除く完成された治療法です。以下に述べる、お薬を飲んだり、注射をする方法に比べ、根本的な治療です。

手術の図を参照する

くすり

精神的な緊張をほぐす精神安定剤、筋肉の緊張をほぐすクスリなど飲み薬で治す方法です。けいれんが軽い場合は、飲み薬でけいれんが軽くなります。

注射

近年、神経と筋肉のやりとりを遮断するクスリの治療が進んできました。これは、けいれんを起こしている顔の筋肉に特殊なクスリを注射し、神経の過剰な活動を顔の筋肉に伝えなくする為の治療です。

一時的には有効な治療ですが、ある期間経つとまたけいれんが始まりますので、根本的な治療ではありません。繰り返し注射をする必要があり、けいれんを繰り返していくとやがて神経がマヒして、顔の表情がつくれなくなったり、口からよだれが自然に流れ出てきたりする場合があります。

三叉神経痛

くすり

てんかんを治療するクスリを服用する事で大変症状を緩和する事ができます。激しい痛みから解放される程、有効である事が知られています。

注射

痛む部分に麻酔をかける考え方で、注射による治療も行われています。ブロック治療と呼ばれ様々な方法が行われています。

手術で原因を治す?

以上のクスリを服用したり、注射をしたりする方法は、原因を治していないので根本的な治療ではありません。ですから、症状が軽くなっても治る事はありません。

そこで、最も体に負担がかかる方法ですが、原因をきちっと治す治療法は手術です。原因で説明しましたが、ほとんどの方では神経が脳から出る、入るところで、神経に血管があたっている(圧迫している)ため、この圧迫を直接観察して解除してあげると、大部分の症状がなくなったり、またはかなり軽くなったりします。これは、顔面けいれん、三叉神経痛のいずれも同じです。また当然、脳腫瘍が原因であった場合は、適切な治療法を考える必要があります。

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