絵で見る脳と神経の病気 代表的な病気をわかりやすくご説明します

もやもや病

子供の多くは、繰り返す頭痛、失神発作、脱力発作、けいれん発作などの症状を認めます。これらの症状にはきっかけとなる動作があります。たとえば、熱い麺類を“ふーふー”しながら食べた、楽器を演奏した、かけっこをした時などです。これは過呼吸といって、大きな息を短い時間に繰り返すと、血液中のある成分のバランスが崩れ、これにより“もやもや血管”が細くなり、血液の流れが乏しくなった結果、脳梗塞のように症状を出すと理解されています。このような“もやもや血管”の血流が低下して、脳梗塞に似た症状を出す現象を「虚血(きょけつ)」と呼びます。これら虚血の症状は、左右交代で現れたり、時に片方から反対側へ症状が進行することがあります。虚血の症状がさらに進行すると、麻痺や知能低下が出現することもあります。

大人は、約半数が脳出血で発症します。残り半数は、小児と同じような虚血症状です。脳出血の症状は突然おこる、頭痛、意識障害、麻痺などで、緊急の対応が必要です。出血は“もやもやした血管”の壁が弱く、あるいはそれらの血管に脹らみができ、そこから出血すると考えられております。

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