絵で見る脳と神経の病気 代表的な病気をわかりやすくご説明します

頭のけが

脳のけがの多くは出血を伴います

大きく、多く、深くなる程深刻なけがとなります。脳保護膜に関係した出血によって圧迫を受ける事も多く、一刻を争う場合があります。

くぼんだ(陥没)骨折の破片が保護膜を破って脳を傷つけた状態や銃弾が脳を貫いた状態などは脳の直接のけがとなりますが、きわめてまれです。多くは、強い力で脳の一部が傷つき、内出血を伴って痛む場合や、脳を栄養とする血管がけがで切れる事で二次的に痛む場合、保護膜に関連した血腫によって脳への圧迫がおこっている場合が脳のけがと考えます。

脳の一部が傷つき内出血を伴っている場合を脳挫傷と呼び、また大きな血腫を作った場合を外傷性脳内出血と呼びます。最近では、けがによって太い脳栄養血管が傷つき、十分な血液が流れない事での、間接的なダメージが起こる事が知られるようになり、注意が集まっています。

保護膜に関連した血腫(硬膜外、硬膜下、くも膜下)は、その量が多くなったり、脳挫傷を併発すると、健常な脳への圧迫が進行し、きわめて深刻な状態に変化していきます。けがの部分から離れた脳の働きまでも低下する事が結果として起こる場合があり、必要に応じて血腫を取り除く処置を行います。

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