絵で見る脳と神経の病気 代表的な病気をわかりやすくご説明します

下垂体腫瘍

下垂体腫瘍

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下垂体は、両目の間で鼻の奥にあるトルコ鞍と呼ばれる骨のくぼみの中に納まっているホルモンの中枢です。このホルモンは全身のバランスを司っており、たとえば子供が成長するときに必要な成長ホルモン、月経の周期をつかさどる性腺刺激ホルモンなどを、ここから全身の臓器に送っています。その下垂体の一部の細胞が腫瘍化したものが下垂体腫瘍です。脳腫瘍の中で第3番目に多く、外来では比較的多く遭遇する病気です。下垂体腫瘍は、ホルモン産生腫瘍(ホルモンを普通よりたくさん出すもの)、ホルモン非産生腫瘍(ホルモンを多く作らず細胞が腫瘍化したもの)に大きく分けられます。ホルモンを多く作らず細胞が腫瘍化したものが全体の約40%、ホルモンを普通よりたくさん出すもの中では、プロラクチンと呼ばれ乳腺に作用して乳汁を分泌させものが約30%、成長ホルモンと呼ばれ体の成長に関係するホルモンを作るもの約20%、その他のホルモンを出すものが約10%です。

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