頭のけが
けがとは、ぶつけた、当たった、打った、殴られた、転んだ、落ちた、などの理由により頭全体(首も含む)に力が加わった状態です。
脳を守っている構造(皮膚(頭皮)、皮下組織(帽状腱膜および骨膜)、骨(頭蓋骨)、脳保護膜(硬膜、くも膜、軟膜))のどの深さまでけがが及ぶか、によって重症度が決まります。
あわてる?あわてない?
あたまのけがを見た時の大事なポイントとして、けがしている人に
1
意識がありますか?
(目を見てお話ができますか?)
2
大きな傷、大量の出血はありませんか?
(血を流していませんか?)
3
様子の変化
(どんどん悪くなっている様だ)はありませんか?
いずれにも該当する場合は、急いで救急車を呼びましょう。
該当しない場合は、あわてずに脳神経外科に受診してください。
動かしても良いのですか?
あたまのけがで動かしたために状態が進行する事はありませんが、背骨のけが(骨折)を伴っている場合は危険です。けが人の安全を確保して、自力で動けなければ無理に動かさずに救急車を呼んでください。
心配な症状としては、けがの影響を脳が受けた場合
これらの症状は、けがの直後からしばらくの間(多くは24時間程度)は注意し、疑わしい場合や心配な場合は脳神経外科への受診をお勧めします。
- 意識が悪い
最も重要な症状で、気を失った(意識消失)から目がうつろでお話の内容がおかしい(意識混濁)、までも含みます。これが一番大切です。
- 頭痛、吐き気
がまんできない頭痛や強い吐き気、繰り返す嘔吐は大人のけがでは重要な症状です。こどものけがでは吐き気、嘔吐のみである場合は、重要な症状でない場合もあります。
- 運動の障害
- 歩けない、動けない、動かせないなどの運動の症状は重要な症状です。
- ひきつけ発作
- けがの後でのけいれんは、重要な症状です。