絵で見る脳と神経の病気 代表的な病気をわかりやすくご説明します

脳動静脈奇形

脳の動脈と静脈が異常な連絡を作っている病気です

通常、動脈(酸素と栄養を運ぶ血液を流す血管)は枝分かれをし、細くなった後で毛細血管になります。毛細血管では直接、細胞(脳では神経細胞も含めた脳細胞)に酸素と栄養を渡し、二酸化炭素と老廃物を受け取って血液に戻します。この血液を流す毛細血管が集まって静脈となり、心臓へ戻る仕組みになっています。脳動静脈奇形を流れる血液は酸素と栄養の交換に関係が無くなり、本来は毛細血管に細かく広がる事で分散される動脈の圧力が、直接静脈に加わります。

以前この脳動静脈奇形は生まれつきの病気と考えられて来ましたが、画像診断の発達により、新規にみつかる脳動静脈奇形が報告されるようになり、この先天性という説に矛盾している点が多くみられます。 現在妊婦健診が十分に行われているにもかかわらず、妊娠中に発見されるケースも極めてまれであるため、最近は生後にできる病気という考えが有力になって来ています。

脳動静脈奇形

脳動静脈奇形

脳動静脈奇形は動脈と静脈が異常な血管でつながっています。異常な血管の塊を「ナイダス」といいます。

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